84共喰い

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84 

14年前 

??

「あなたが実験体の……01なのかしら?」 

眠っていた私に韓女様が声をかけてきた。 

仮面を被っている韓女様なんて珍しい。 

01 

「はい、そうです。どのようなご要件でしょうか」 

私は震えながら答えた。、 

また実験なんだろうか 

怖い 

体がおかしくなっているのがわかる。 

今度は何をされるんだろう。 

?? 

「用事ってわけじゃないんだけどね。どんな子なのかなって見に来ただけ。あなた、名前ないんでしょ?美香もそうだったしね」 

01 

「名前………?」 

名前ってなんだろう? 

美香さんってだれのこと? 

?? 

「私があなたの名前、つけてあげる。 

今日からあなたは美希。 

柊美希よ」 

名前… 

そんなものもらうなんて 

いいのかな? 

柊美希 

「あ、ありがとうございます」 

?? 

「美希、ちょっといつもよりたくさんご飯もらってきたからしっかり食べなさい。」 

え? 

そんな配慮まで? 

確かにいつもご飯少し少なくてお腹空いてたんだよな 

柊美希 

「ありがとうございます 

あ、あのう…どうしてそんなに優しくしてくれるんですか?」 

すると仮面の女の人は少し考えてから言葉を紡いだ。 

?? 

「………………私も日本人だからね。」 

柊美希 

「……………え?」 

目の前の女の人はそういうと仮面を外して私に笑いかけた。

?? 

「私の名前は皇愛梨。 

あなた達姉妹を助けにきたの。」 

_______________________________________ 

私は地下の階段を降りて新城先輩が幽閉されていた部屋にたどり着いた。 

牢屋には新城先輩ではなくて皐月先輩が捕まっていた。 

北条春奈 

「結局、皐月先輩も捕まっちゃったんですね」 

伊達皐月 

「………………………………」 

先輩は何も喋らない。 

身体のほうは大丈夫そうだけれど先輩はどちらかというと今は心のダメージがひどいらしい。 

北条春奈 

「優衣ちゃんのこと、殺しちゃったらしいですね。それに新城先輩も……」 

伊達皐月 

「___________________!」 

私の言葉に皐月先輩はピクッと反応する。 

よく見ると指先が少し震えていた。 

私がヘギョンお姉様に与えられた仕事は皐月先輩の心の傷をえぐること。 

しっかりこなせれば今日もヘギョンお姉様は私と添い寝してくれる。 

北条春奈 

「気にすることはないと思いますよ? 

新城先輩は虫の息だったし、優衣ちゃんは自分から二人の間に割って入ったんでしょ? 

自業自得とも言えるし、優衣ちゃんだって最後にテヒ様をお守りできて光栄だったはず。」 

伊達皐月 

「!春奈っ、お前っ…………」 

皐月先輩が怒りのあまり立ち上がり牢屋の鉄格子を握りしめた。 

北条春奈 

「え?どうしたんですか?どうして私に怒るんです? 

二人を殺したのは私じゃなくて皐月先輩じゃないですか 

私に怒るのはお門違いですよ」 

びっくりした。 

なんなの? 

私が怒られる言われはないんだけど? 

そもそも韓女様に逆らった新城先輩や皐月先輩が悪いんじゃない。 

ギリッと皐月先輩は歯を食いしばる。 

そう… 

そっちがその気ならもっと心の傷えぐってあげる。 

北条春奈 

「どうでした?人を斬った感触。私、斬ったことないからわからないんです。」 

伊達皐月 

「貴様っ!」 

皐月の牢屋の門番 

「うっ…………」 

皐月先輩が今にも掴みかからんとした瞬間、近くにいた門番の韓女様が短いうめき声とともに倒れ込んだ。 

北条春奈・伊達皐月 

「「_______えっ?」」 

何? 

門番の方、倒れてない? 

倒れた門番を誰かが片手で持っている。 

?? 

「あぁ…こちらでしたか。随分と探したんですよ?伊達家御当主様」 

女の人がこちらに歩いてくる。 

あれは……韓女様? 

でもどうして韓女様が韓女様の門番さんを…… 

伊達皐月 

「…………………春奈、ここの鍵を持ってるか?」 

北条春奈 

「え?何言ってるの?」 

そんなことよりあの韓女様、こっちに来る 

伊達皐月 

「いいから早くここの鍵を出せっ! 

死にたいのかっ!」 

北条春奈 

「いやっ、私、門番じゃないのよ??持ってるわけないじゃないっ!」 

キム・ジソン 

「あら?探している鍵はこれでございますか?」 

門番を切り伏せた侵入者が私たちに話しかける。

伊達皐月 

「ちっ!春奈っ、お前だけでも逃げろっ」 

どうしよう 

門番さんを殺しちゃうなんて…… 

きっとあの人はヘギョンお姉様とは関係のない韓女様だ。 

伊達皐月 

「おいっ、聞いているのかっ! 

春奈、早く逃げるんだっ!」 

北条春奈 

「そ、そんなこと言ったって… 

足が震えて……」 

ペタン… 

韓女様への恐怖で腰も抜けてしまった。 

こ、怖い 

キム・ジソン 

「あと御当主様の刀も持ってこさせていただきました。」 

そう言うと韓女様は皐月先輩が持っていた刀を抜いた。 

ま、まさか 

あの刀で私のことを殺すつもりじゃあ……… 

伊達皐月 

「なっ、貴様っ 

私に用があるんじゃないのかっ! 

そいつに手を出すんじゃないっ」 

皐月先輩の制止も虚しく私に韓女様の刃が振りかざされる 

北条春奈 

「ひっ、ひぃぃぃぃぃっっっ!」 

ビュッッ 

ガキンッッ 

_____ 

__________ 

_________________ 

北条春奈 

「………………え?」 

想像していた痛みはいつまでもやって来ず私は恐る恐る目を開けた。 

キム・ジソン 

「あら?蒼眼のくせに私に反抗する気ですか?」 

ソン・ヘギョン 

「侵入者に蒼も朱もないでしょっ!」 

私の眼の前には韓女様の刀を防いでくれているヘギョンお姉様が立っていた。 

北条春奈 

「お、お姉様……」 

なんで? 

どうしてヘギョンお姉様が助けてくれるの? 

私のこと、愛していないんじゃなかったの? 

利用しているだけなんじゃなかったの? 

私の一方通行の愛だと想っていたのに 

バキッ 

お姉様はナイフで刀を防ぎながら、相手のお腹を足で蹴り飛ばす。 

ソン・ヘギョン 

「春奈っ!逃げなさいっ!早くっ」 

北条春奈 

「え?え?で、でもっ、、、」 

ヘギョンお姉様をおいて逃げるなんて…… 

ソン・ヘギョン 

「いいから行けっっ!私を怒らせたいのかっっ!」 

北条春奈 

「ひっ  わ、わかりましたっ」 

私はヘギョンお姉様の怒声に震え上がり急いで出口に向かって走った。 

ソン・ヘギョン

(最悪だ……。こんなもの(ナイフ)しか持っていないのに朱眼を相手にすることになるなんて……)

_______________________________________ 

キム・ジソン 

「あら?日本人相手にお優しいんですね」 

ソン・ヘギョン 

「お気に入りのペットだからね。」 

朱……… 

まずいね 

どう考えても私に勝ち目はない。 

キム・ジソン 

「あぁ、その気持ち少しわかりますわ。私もペットは『大切に』する主義ですから。」 

ソン・ヘギョン 

「大切の定義が違いそうだけれどね」 

私はナイフを相手に向ける。 

チョッパリ以外、しかも韓国人と刃を向けあうことになるとは思っても見なかった。 

でも今、こいつを止めないと春奈が殺されるかもしれない。 

ナイフを手に私は侵入者に向かって走り出した。 

カンッ 

ナイフと刀の接触する金属音があたりにこだまする。 

なんとか春奈が逃げる時間を稼がないと 

私はジソンに向かってナイフを振りかざし続けた。 

キム・ジソン 

「もしかして時間を稼いであのメスを逃がそうとでも考えているのですか?」 

ソン・ヘギョン 

「だったらなんだって言うのっ??」 

カンッカンッカンッッッ 

この廊下はそこまで広くない。 

刀よりナイフのほうが有利 

地の利を活かせれば少しくらい時間が稼げるかもしれない。 

ドブッ 

ソン・ヘギョン 

「お、おごぉっっ」 

ジソンの拳が私のみぞおちにめり込み、ナイフを落としてしまう。 

キム・ジソン 

「調子にのらないでくださいね。所詮あなたは蒼眼なのですから」 

ジソンの拳で私の身体がくの字に折れ曲がる。 

そのまま首に手刀を当てられ私は地面に倒れ込んだ。 

伊達皐月 

「________________!」 

皐月が驚愕の表情で私を見ているのがわかった。 

キム・ジソン 

ちょうど韓女が一匹ほしいと思ってたところなの。 

なかなか合法的に捕まえることができないから困ってたんだけどちょうどいいわ。 

あなた、私のモルモットになりなさい。」 

ジソンは私の頭を踏みつけるとニタァッと笑いかける。 

そして私の髪の毛を掴むと私の顔を覗き込む。 

モルモットだと? 

どういう意味なんだ? 

キム・ジソン 

「あなたのこと実験体にしてあげるから光栄に思いなさい。」 

ジソンが私に馬乗りになる。

キム・ジソン 

「御当主様もご覧になってくださいね。貴方様が嫌悪する韓国人をこれからボロボロにして差し上げますから」 

伊達皐月 

「…………………っ」 

皐月は自分の名前を呼ばれてはっとしたようにジソンを見た。 

そしてキッとジソンを睨みつける。 

皐月も理解しているのだ。 

私の次は自分の番だと 

キム・ジソン 

「まずはお口のチェックをしましょうね」 

ソン・ヘギョン 

「おごっ    んん~っっ、んんっ」 

ジソンの指先が私の喉奥に入り込む。 

ソン・ヘギョン 

「おげぇっ   おぉっ   おおぉぉっっ」 

私はジソンを振り払おうと身体をねじり仰向けになるがジソンは私の頭を手で抑え、太ももで私の胴体を締め付ける。 

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