「咲希、西園寺さんの件が落ち着きそうなんだ。」
「・・・へぇ、そうなんだ。よかったね」
咲希の様子はここ最近おかしいままだ。
心配だけど理由がわからない。
西園寺さんの件で心配をかけたのかなと思って解決したことを伝えても反応が薄い。
「今度日曜日、久しぶりに二人で買い物行かない?」
気分転換に買い物もいいかもしれない。
「・・・ごめん、用事があって」
「そ、そうか。いつも家のことしてくれてありがとうな。」
「・・・うん」
咲希は相当疲れているのかぐったりした様子だった。
気になるのは咲希の様子がただ疲れただけではないような気がするところだ。
なんというか、うまく言えないのだが眼の輝きを失っているというかなんというか…
疲れているだけであんなにも気持ちが沈んでしまうものなのか?
なにか他にも原因があるような?
今日も明日も明後日も先輩の家に…
最近は何も考えることができない…
私の頭の中にあるのはとにかく先輩の家にたどり着くというだけ…
先輩の家に通い始めてどれくらいたったのかな
最近は先輩にディスプレイをつけてもらうのも申し訳ないから自分で装着することにしている。
さすがに拘束具まで自分でつけることはできないけど…
先輩の家についたらまず靴を脱いで玄関で土下座。
その後、先輩や理沙さんがいるときは脚に口づけをさせていただいてる。
美希さんがいるときは軽く会釈をして失礼のないようにしている。
最近はその一連の流れも自然にできるようなった。
今日はインターホンを鳴らすと短く″入りなさい″とだけ言われた。
今日は先輩がいらっしゃるんだ。
先輩がいらっしゃるときは美希さんや理沙さんのときと違い玄関での出迎えはない。
奥の部屋で先輩が椅子に座って待っていらっしゃることが多いからだ。
「咲希、いらっしゃい」
「お邪魔します。先輩。」
私は教えられたとおりに毎回丁寧に脚に口づけする。


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